2017年11月25日(土)・26日(日)に開催した【第3回生活と工芸展】第1会場の様子をご紹介します。

第1会場は、末廣酒造嘉永蔵さんの会場をお借りして3回目の開催となりました。

出展内容は、奥会津の手仕事に焦点をあて、からむし織(昭和村)をはじめ、各地域の逸品を展示、一部販売いたしました。
また、使い手の視点から、会津漆器、会津慶山焼、会津の女将によるテーブルセッティングも披露し、ワークショップも開催いたしました。

来場者アンケートから全体の感想として、

・中々近場でこういった展示会を見られる機会がないので家族で来れてよかったです。
・家族で来られてよかったです。とても勉強になりました。
・綺麗な見た目の物が多くて良かった。
・南会津のすばらしい作品に触れられてよかったです。
・会津のものを使った作品にこんな形で現代的に使えるのかとびっくりしました。
・すてきな作品がいっぱいありました。
・作品がもっと多いと良いかな?と思いました。
・伝統工芸品を新しい形で展示されていて面白かったです。
・現代風なものがたくさんあり驚きました。

などコメントいただきました。

アンケートをお寄せいただいた皆様、ありがとうございます。

 

ここからは、出展内容一つ一つをご紹介いたします。

 

~奥会津の手仕事~

〇昭和村 からむし織

A3パネル_1(道の駅からむし織の里しょうわ)1校

出展者:道の駅 からむし織の里 しょうわ

300年もの年月を「より良いからむしの繊維」を作り続けてきた昭和村、手績み・手織り・手編み どれも村人の手からしか生まれてきません。
手作りの良さを少しでも多くの方へ届けたい、そんな気持ちで作品をお持ちしました。

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3回目の出展となる昭和村のからむし織。

今回は、糸車と高織機も持ち込んでいただき、実演とワークショップも行いました。

来場者からは、

・ワークショップもあり体験(からむし織)させていただき楽しかったです。
・昭和村の者としてほこりに思います。(県外移住者)

などのお声をいただきました。

「からむし」とは、イラクサ科の多年草で、イメージとして、葉はシソに似ていて背丈が2m以上になり、苧麻(ちょま)とも言われています。
このからむしから繊維をとり、紡ぎ出した糸で作った織物が、からむし織です。
反物、帯など、色染めされた多くの作品がありますが、最近では、ネクタイやワイシャツ、ストール、ストローハット、小物入れなど、カジュアルで楽しめる商品も作られています。
通気性、吸湿性、肌触りに優れていて、軽くて、とても丈夫な繊維で、一見、麻織物のようにも見えるが、麻よりもハリがあるのが特徴です。

畑で草丈が2メートルほどに成長したからむしを、鎌を使って1本ずつ刈り取って、選別し、数時間から一晩ほど清水に浸してから、1本ずつていねいに、皮を剥ぎ、繊維を取り出し、それを2日程度陰干しして、日が当たらないように保管。そこからようやく糸づくりが始まり、帯1本分の糸を作るなら2か月ほどかかる根気のいる作業です。

今回の出展打ち合わせで取材のために村を訪れると、「お茶飲んで一服してがっせ」と、お婆ちゃんが糸づくりをしながら色々なお話を聞かせてくれました。
村には、伝統工芸を絶やさぬようにと、県外から「担い手」となる女性を招く、「織姫制度」を設けていて、今回も体験生がPRに来てくださいました。
作品やからむし、昭和村の説明を、多くの来場者にしている姿は、作り手の思いや先達の教えを大切に守ってきた村の人を伝える、まさに村の伝道師のようでした。

そんな、昭和村 からむし織の魅力を30秒の映像に収めました。

 

 

 

また、奥会津の手仕事の魅力を発信する中心的存在として、奥会津の作り手さんの出展にも尽力いただきました。

 

 〇金山町 マタタビ細工

A3パネル_1(またたび工房癒里)3校

出展者:またたび工房 癒里 様

天然のマタタビを使用し丁寧に仕上げたマタタビ細工。
材料採取から作製までこだわりを持って行っています。
米とぎザルなどの生活で身近に使用するザルや、ちょっとした癒しになるアクセサリーなどの小物も作成しております。

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奥会津 ため息が出るほどに美しいといわれているまたたび細工。
マタタビの由来は、昔、旅人がこの実を食べたところ、 元気が出てまた旅ができたことからつけられたともいわれています。

またたび細工は使うほどに経年進化を遂げ、少しずつ飴色に変化していきます。
風合いの変化を楽しめるのも、自然の素材ならではの魅力です。

今回の出展では、金山町在住の女性作家 市川 里見さんの作品を展示販売いたしました。
またたびのザルやバックをはじめ、耳かきやヘアゴム、イヤリングなどアクセサリーもとても素敵でした。
作品一つ一つとてもきめ細やかな編み組みで、ザルの大きさやバック、アクセサリーのデザインにしなやかさがあり、見ていてとても美しいという印象です。

来場者からは、
・またたび細工でかわいいものを作れて楽しかったです。
・またたびのワークショップをしました。またたびに感動です。
などのコメントをいただきました。

また、ワークショップの行っていただき、マタタビの魅力を広く発信しました。


インスタグラムもやっていますので是非ご覧ください!

#またたび工房癒里

〇三島町 奥会津編み組細工

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出展者:奥会津三島編組品振興協議会 様

奥会津地方の山間部で採取される山ブドウ、マタタビなどの植物を素材とする工芸品です。
自然素材を用いる為、同じ製作者、同じ型で制作しても素材によって風合いが異なり、すべてが一点ものです。

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編み組

奥会津地方で採取される、ヒロロ、山ぶどう、マタタビなど、この地域の野山で採取される植物の蔓(つる)を使った、編み組細工。

奥会津は山間地のため、昔から雪の多い地域です。
そのため、雪が積もる期間の手仕事として、伝承されてきました。その紀元はなんと縄文時代。

今でも、農閑期(のうかんき)に、一部の農家さんが、あらかじめ雪のない季節に植物を取っておいて、作っています。
例えば、雪の多い地域に生息している植物なので、蔓(つる)自体が強く、籠に重い物を入れてもなかなか劣化しません。
昔は、農作業の時に使う大きな籠としてや、家の中で、果物などを入れて置くための籠として作られていて、現代では、携帯ケース、お財布、ストラップなど小物も作られています。

三島町生活工芸館では、編み組細工の展示販売が行われています。
是非足をお運びください!

 

〇三島町 会津桐

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出展者:会津桐タンス株式会社 様

会津藩の初代藩主が栽培を奨励した桐は、ブランド桐「会津桐」になりましたが、時代とともに箪笥や箏の需要は減少しています。
優れた素材の桐が再び注目されるよう、生活に身近な商品を作りました。

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会津地方は良質な桐の産地として知られています。
会津特有の風土と厳しい寒さによって作られる会津桐は、年輪が緻密で木目が美しく、光沢があり、また丈夫で軽いことから、日本一の品質を誇るといわれています。
会津桐タンス(株)様では、奥会津産の会津桐だけを使用し、職人が丁寧に、三島町の工場で、こだわりを持って製造しております。

打合せのため工場を訪問した際に、「こんな作品があったら使いやすいなぁ」と会話から、今回の出展に合わせて、市松トレー(焼桐)と円型のまな板を作ってくださいました。

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円型まな板は自立式でよく乾燥し、軽くて丈夫です。
女性が角でぶつけて怪我をしないようにとの配慮から円型まな板が誕生しました。
当会のお勧めです!

 

会津桐タンス株式会社

 

〇南会津町 木工

A3パネル_1(株式会社オグラきこりの店)2校

出展者:株式会社オグラ きこりの店 様

ビーンズトレイは、かわいらしいそら豆の形をしていて、緑のカーブも手になじみやすく、実用的にも好評です。
ベーグルコースターは、ベーグルのぽってりした感じを出し、一枚一枚木の名前が書きこんである楽し気なテーブルウェアです。

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南会津町で木材製材から家づくり、注文家具製作・販売、木工材料販売、木工講座開催など幅広く木を取り扱っている会社です。

同じ木でも木目が違うので作品に表情があります。

今回は、木の小物と食卓周りの道具、玩具を展示いただきました。
会場では、お子様連れで来場された方が関心をもっておりました。
子どもたちが自然から学び得ることが出来る玩具は、どれも職人さんの手作りで、可愛いらしい作品ばかりです。

【現在は製材工場と木材・家具の小売り部門である「きこりの店」、そして「幸林ホーム」という名前で住宅建築を行っております。その全てのもととなるのが「木」であり、木地師の精神です。木地師は広葉樹の原生林を伐採しましたが、独自のルールがあって、それを忠実に守っていたために山が荒れませんでした。自然と共存し、ともに生きていこうという精神で、何百年もの間山の民として生きてきたのです。当社は、これからも木地師スピリッツを基に木をベースとして、自然を破壊しない木材販売・住宅建築を続けていく所存です。】※オグラ きこり店様紹介ページより抜粋

ネットショップはこちらから

 

 

~使い手の目線によるテーブルセッティング~

〇女将によるテーブルセッティング

会津を代表する割烹、温泉から3名の女将さんから、食卓をイメージして会津の工芸品でテーブルセッティングしていただきました!

田季野 女将 馬場 由紀子 様

A4パネル(田季野 女将)1校

會津の秋の宵、気品溢れる酒席へのいざない

厳しくも美しい會津の豊かな自然に育まれた産物、会津漆器の華やかにも落ち着きのある大皿に

古き良き時代を思い出させる、数々の郷土のご馳走を盛り、曲げわっぱの木目すが上品で暖かな

人情がほとばしるような酒器にて、極上のお酒を酌み交わす。友との語らいに至福の時を過ごす

そんな思いで設定いたしました。   田季野 馬塲 由紀子

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4人用セッティング

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生活と工芸展アドバイザーの今田 功氏と馬塲由紀子女将

セッティングされた工芸品はすべて、田季野さんの私物。
打合せでは、この他にも多くの素敵な器を拝見しました。

田季野さんでは、TRAIN SUITE 四季島が会津若松駅に停車するときの朝食会場に選ばれています。
その際、使用している器も今回のテーブルセッティングで使用されています。

上品且つ、配慮の行き届いたテーブルでどんな料理をいただけるのかワクワクするセッティングでした。

田季野
会津若松市栄町5−31
電話: 0242-25-0808

萬花楼  女将 大塩 真理 様

A4パネル(萬花楼 女将)1校

会津の伝統文化である漆器と会津慶山焼の陶器独特の風合いと感触で、旬の食材で彩り、料亭の気分を家庭でも味わえる、、、、
そんなちょっとしたお洒落な気分を楽しんで頂きたくセッティングしました。会津漆器は当割烹で普段使いしているものを使用しております。
会津の美味しい郷土料理と地酒と会話で、おなかも心も満たさせる楽しいひと時をイメージいただければ幸いです。
割烹 萬花楼 女将 大塩 真理

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2人用セッティング

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女将 大塩 真理さん

会津漆器の器とグラスは、萬花楼さんで普段使いされているものです。
萬花楼さんは会合や冠婚葬祭で多くの方が訪れるため、器の数も多いです。
会津慶山焼の徳利やぐい飲み、会津漆器の片口など、お酒に合わせて器も楽しめるため、目配りしてみるとさらに楽しみが増します。

また、モミジも庭から持ってきて、女将が何度も入替をしてディスプレイしてくださいました。
コンセプトにある、おなかも心も満たさせる楽しいひと時を女将の心配りからも感じる素敵なセッティングでした。

萬花楼
会津若松市東栄町10−6
電話: 0120-277-654

 

原瀧 今昔亭 女将 豊田 恵美子 様

A4パネル(原瀧 今昔亭 女将)1校

十二月も近くになりますと、街なかではクリスマスの飾り付もちらほら。

その風景を会津の工芸品を使い表現しました。

「うさぎの音楽隊」は、とても好きな蒔絵作品です。

暖かな団樂の一コマを切り取ってセッティングしてみました。

東山温泉 原瀧 今昔亭 豊田 恵美子

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4人用セッティング

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女将 豊田 恵美子さん

会津が誇る東山温泉の原瀧 今昔亭さんで普段使いしている器と、会津本郷焼の樹ノ音工房さんや、会津漆器の鈴善漆器店など、この時期を素敵に楽しめる食卓を女将がイメージしてセッティングしてくださいました。
工芸品というと「和」をイメージしますが、クリスマスを感じる素敵なセッティングに感動しました。

原瀧 今昔亭さんでは、日頃から会津の器や工芸品をテーブルセッティングして、宿泊される方へ紹介しています。
「うさぎの音楽隊」が更に楽しい食卓を醸し出している素晴らしいセッティングでした。

東山温泉 原瀧 今昔亭
会津若松市東山町湯本247
電話:0242-26-4126

 

 

〇会津慶山焼によるテーブルセッティング

これまでの来場者アンケートで「見てみたい」という意見が多かった会津慶山焼さん。
今回、会津慶山焼の器をアドバイザーの今田 功氏がテーブルセッティングし展示いたしました。

会津慶山焼

A3パネル_1(会津慶山焼)1校

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昔ながらの技法を守り、地元で採れる陶土に欅や籾殻を燃やした灰釉を使った作品です。

現在の食卓に合うような意匠と使いやすさを求めて日々作陶しております。

陶器独特の風合いと感触をお楽しみいただければ幸いに思います。

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会津慶山焼 陶主 曲山 靖男

会津慶山焼は、福島県伝統的工芸品指定されている、会津を代表する工芸品です。

1つ1つ手作りによる器は、お料理を盛ってこそ映える器、生活の中で使って楽しんでいただける器でありたいという願いを込めて製作されています。
店舗はギャラリーとなっており、素敵な作品がテーブルセッティングされる隣の部屋では、ガラス越しに陶主をはじめ陶芸家の方が作品作りをしています。

お客さんの要望で作ることもあり、使い手をイメージしてサイズや色遣いなど創意工夫されており、ギャラリーは素敵な作品が沢山並んでいます。
今回は、ギャラリーからアドバイザーの今田氏が作品を抜粋してテーブルセッティングしました。

また、打合せで正角皿や焼メなど、今ある作品と組み合わせたらよりセッティングが美しくなるという要望に応え、この出展のために作品作りもしてくださいました。
さらに、会場内の様々なテーブルで、ギャラリーにある作品をお貸しいただきました。

陶主 曲山 靖男さんの熱い情熱とお店のスタッフの心遣いにも感動した、会津慶山焼さんです。

 

会津慶山焼
会津若松市東山町石山天寧67
TEL 0242-26-2507

 

 

 

会津漆器

毎年東京ドームに28万人以上を動員するテーブルウェアフェスティバル

2018年の出展事業者さんに本年も展示協力をいただき、会場を盛り上げていただきました。

ぬりどころヒロ

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株式会社 関美工堂

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株式会社 小沼漆器店

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株式会社 大生

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株式会社 福西惣兵衛商店

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御蒔絵やまうち

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三浦木工所

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太陽漆器株式会社

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有限会社 大竹漆器店

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有限会社 大塚漆器店

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今回も会場をお花で彩っていただいたのは、上野 公子先生です。

喜多方市の雄国 根曲がり竹細工 とコラボで素敵に彩っていただきました。

 

以上、240点以上の工芸品を展示、一部販売させていただきました。

第1会場のアンケートで次回みたい作品として、

・からむしのドレス
・もっといろいろなマタタビ細工
・山ぶどうのワークショップ

などの意見をいただきました。

おかげさまをもちまして、両会場で八百名の来場があり、会津地方の優れた工芸品と作り手の思い、卓越した技術を伝える機会となりました。心から御礼申し上げます。

ご来場いただいた皆様、会場をお貸しいただいた末廣酒造様、出展各位様、スタッフに感謝申し上げます。

「生活と工芸展」プロジェクトチーム